ギフト-NOVEL11

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 ……そうだ、僕は誰かと一緒に、こうして四葉のクローバーを探したり、いろんな話をしていた。
 ただ僕は、そこにどうしても勝てないものがあった。
 それが、花輪作りだった。
「………。」
 僕は花を摘み、作り方なんて誰かに教わったわけでもないのに、綺麗な大きな花輪を作り上げた。
「………。」
 驚きで声が出なかった。どうして……僕は、花輪作りなんて…。

(わたしたち、いつの日かまた出逢えるよね!)

「……!」
 僕はハッとし、その大きな花輪を見つめた。
 そして、記憶の中にある声と、僕が病院に入院してる時に出会っていた女の子の声を思い出していた。

(別に何かしてほしくて来てるわけじゃないもん。)

「あっ……。」

(言わない、秘密。)

 いつも、僕に会いに来てくれた女の子……。

(な、なんでもないよ。)

 笑顔を絶やさず、僕に対していつも明るく接してくれた女の子……。

(じゃあ、またね。)

 あの子の笑顔と、小さい頃に一緒にいた女の子の声と顔が……一致する……。

「僕……僕は……。」
 ドクン、と胸がまた高鳴る。
「ま、さか……。」

(君と同じくらいの、女の子だったんだよ。)

 医師の言葉が、よみがえる。

(交通事故に巻き込まれたらしくてね……。まだ若いのに、とても残念だよ……。助けれなかったことが……。)

 亡くなった、女の子って……。




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